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手術の時の強い味方、電気メス

電気メス、みなさんも聞いたことあると思います。出血した部分の血管を熱により変性させることで血を止める機械です。

昔の電気メスはその名のとおりメスのような形をしたものが多かったのですが、近年いろいろなタイプのものが普及してきました。ピンセットやはさみのような形のものが多くなっているため、電気メスと言う名前やイメージとはちょっと違ったものに進化しているように思えます。

しっかりと止血すること、なおかつ周囲の組織を極力傷つけないこと。それが電気メスを使う目的です。

当院で使用している電気メスをご紹介します。

BALLY LAB製 LIGA SURE
 鉗子の形をした特殊な電気メスです。大きな血管でも挟み込んで、周囲の組織ごとシールしてしまう機材です。

この機械の導入により、手術にかかる時間は大きく短縮されました。以前は大きな血管は糸で縛ることで止血していました。この鉗子で挟んで数秒間通電することにより、早く確実な止血を行うことが出来ます。

通常の電気メスでは太い血管を止血することは出来ません。LIGA SURE導入以前は。大きなイヌの子宮蓄膿症など、血管が脂肪に包まれているような場合は確実な止血に時間がかかりましたが、この機材のおかげで短時間で確実な止血が出来るようになりました。

手術時間の短縮は麻酔時間の短縮につながります。多面的な視点から手術における安全性が飛躍的に高まりました。

LIGA SUREは導入以来、手術では欠かすことの出来ない機材となっています。
いままでの手術の常識を覆した機材と言っても過言ではないでしょう。
 
電気メス ERBE製 ICC50

ちらは従来の電気メスです。大きな特徴のある機材ではありませんが、一般的に手術には欠かせないアイテムです。

メス型の先端(でも刃物ではない)のモノポーラとピンセット型のバイポーラの両方が使えるタイプです。
電気メスは通常のメスみたいに切るための道具ではありません。通常のメスやはさみで切った部分の出血を止める機材です。
写真のピンセット型の先端がもっともポピュラーなタイプです。手術の止血では出番がもっとも多いです。

バイポーラ シザース

右の写真のはさみは、はさみ型のバイポーラタイプの電気メスアタッチメントです。
乳腺腫瘍や皮下の出来物などの外科的切除の際に威力を発揮します。切除・剥離と止血を同じに行うのに適した形になっています。細い血管は切りながら止血してくれます。

シザースをはじめて使用したときは、はさみが瞬間的に燃え上がるようなイメージを抱きました。まるで魔法のよう。通常の外科用のはさみで剥離しては止血を繰り返していた従来の方法から大きく進歩しました。

細い血管であれば平面的に止血が出来ますが、やや太い血管になるとこの機材では止血できません。
そのときはLIGA SUREの出番です。適材適所、組み合わせて使うことが重要です
 
 編集・改訂 121130





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