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〒329-2725 栃木県那須塩原市あたご町1-18


ネコについて   





当院のネコ軍団です。トリミングの部屋はネコ軍団に占領されてしまいました。

ネコは人とともに生きることを選んだ動物種の代表格。イヌと同様に、ごく一般的に飼育され我々の生活に深くなじんでいる動物です。生物としてはイヌとは大きく異なります。ネコに特徴的な疾病・予防や注意点をいくつか紹介します


 ※ この地域のネコさん ほとんど尿石症です!!
「地域性?」栃木県北部はど田舎ではありますが極端に変わった環境ではないと思っていたら・・・
ネコさん視点は大間違い。この地域のネコさんはみなさん尿石症、程度の差はありますが。

         この地域でのネコさんの診療は尿石症抜きには語れません。
      
     
なぜ尿石症???尿石症ってなに??
      水を沢山飲んでくれればよいのですが、なんせももともと砂漠の生き物。
         少ない水で生きていくことが出来るのがネコさんです。
        その分、泌尿器系には大きな負荷がかかってしまうのです。


    ネコさんは濃いおしっこをします。困ったことに濃すぎて結晶が析出してしまいます。
        膀胱内で結晶が析出するとそこに細菌が付着、増殖してしまいます。
            その結果、尿道炎・膀胱炎を引き起こします。

      
これが尿石症〔ネコ下部泌尿器症候群(FLUTD)〕です。

      じゃりじゃりの結晶、細い尿道が腫れてしまいついには詰まってしまいます。
             
          
これが最悪の状態、尿路閉塞(尿閉)です。

  
尿閉になると1日もちません。詰まってしまうと時間との戦いとなります。

おしっこが出なくなったネコさんのレントゲン写真です。

膀胱がパンパンに膨れているのがわかります。
尿路閉塞(尿閉)状態です。

かなり危険な状態です。
腎臓も大きく腫脹しています。

すぐに、おしっこが出るようにしなくては!


おしっこが詰まってしまったネコさんを全身麻酔下で処置しているところです。

硬いカテーテルで開通させ、柔らかいカテーテルを留置しました。

詰まってしまった場合の膀胱内のおしっこはたいていこんな感じです。 


膀胱が引き伸ばされ、出血してしまいます。結晶がじゃりじゃりです

膀胱内部を洗い流した廃液です。

シリンジの中に白いものがたまっているのが確認できます。これが析出した結晶です。

ストラバイト結晶でした。
(リン酸アンモニウムマグネシウム)

この地域のネコさんの尿石症は、ぼぼこの種類の結晶です。

     この地域のネコさんは程度の差はあれほぼ尿石症です。
完治しないことが多いので詰まらせないで管理することが重要です。


      
  おしっこがおかしいと感じたらすぐご来院ください


●●●●ネコさんに多い病気を紹介いたします●●●●

 ネコ下部泌尿器症候群(FLUTD
非常に多いので、上記させていただいたとおりです

 歯石・歯周病・貧血
  非常に多いので、「歯石沈着と歯周病」「歯周病と貧血」の項目で詳しく解説させて頂きます。
そちらをご覧ください。「歯石沈着と歯周病」「歯周病と貧血」は現在、工事中です。

 ネコ風邪
  ネコ風邪という病気はありませんが、ヘルペスウイルスやカリシウイルスの感染により(それ以外の感染症もあると思われますが・・)風邪様の症状になることがあります。

膿様の眼漏や鼻汁、結膜炎、くしゃみなど、いかにも風邪というような顔つきになります。ウイルスが荒らしたところに常在菌の二次感染で風邪様になると思われます。

ヘルペスやカリシはネコがもともとも保有しているウイルスなので免疫力が低下すると症状が現れます。ワクチンに含まれるウイルスであるため、予防には有効です。とくに幼弱個体は風邪を引きやすいため、ワクチンの接種時期は重要です。
 腎不全 
  ネコさんは肉食です。高蛋白食のため腎臓にかかる負担が大きくなります。これはネコの生物としての特徴なのでどうしようもありません。ネコさん腎臓は消耗品なのです。高齢になると腎不全になる割合高くなります。

血液検査でBUN、Creの上昇を確認するのが一般的ですが、これらの生化学項目は腎臓機能が70-80%壊されないと上昇しません。

症状を緩和させること(対症療法)は有効ですが、壊された部分を再生させる方法は現在のころありません。腎臓病はとても難しい課題です。

高齢のネコさんが腎不全で亡くなる、沢山の症例を見てきました。言葉を換えれば、そのほかの病気をすべて乗り越え、老衰で亡くなるということ。これは飼い主さんが上手な飼い方が出来た証明でもあると当院では考えています。
 胃腸障害
「ネコは吐く。」皆さんもご承知のことと思われます。
ネコはイヌやヒトと比べて吐くことが多い生き物です。
吐くことも胃腸のコントロールの方法です。

しかし、たいていの場合は、毛玉、もしくは毛を含んだ食べたものを吐き戻すことが多く、嘔吐の目的が毛を消化管から排出させることが多いです。

一概には言い切れませんが、しっかりブラッシングして抜け毛をコントロールすることが出来れば、胃腸障害はかなり減ります。
 ちょっとブラッシングしただけで
たくさんの毛が取れます。



こんな毛を飲み込んだら、胃腸障害にもなりますね。

胃で吐き戻さなければ、腸で詰まってしまいます。

毛玉対応のフードやサプリも在りますが、当院ではお勧めしていません。
大量の毛の前には、効果は知れたもの。
消化管に毛が入らないように管理することが重要だと考えています

×          〇
スリッカーブラシは、皮膚に当てずに使うものです。
一般的なネコさんのブラッシングには適しません。
飼い主さんがネコさんをスリッカーブラシでブラッシングしてあげた結果、
ひどい皮膚病になってしまうケースが少なくありません
当院イチオシのブラッシンググローブです。これなら皮膚を傷めません。そしてよく取れます。
このイボイボがよく毛が取れる秘訣らしいです。これなら皮膚を傷めません

 喧嘩傷・交通事故
病気ではありませんが、結構多いのが外に出て怪我をしてしまうことです。
 喧嘩キズ(おそらくですが・・)が化膿してタイヘンなことになっいるネコさんです。
全身麻酔下で排膿・消毒処置を行っているところ。

小さな喧嘩キズはすぐは見つかりません。
このキズも始め小さな引っ掻き傷が皮下で化膿してこのようになったと推測されます
外から帰ってきたネコさん、足がぷらぷらでした。おそらく交通事故だと思われます。
ピンにて整復手術を行ったところ。

出来れば外に出ないほうが良いのですが、絶対室内飼いがいいとも言い切れないと思います。

当院では飼い方は飼い主さんの判断にお任せしております。それぞれ飼育環境が違うのででも、太い道路が近い場所にある場合は、なるべく出さない方が無難でしょう。
人間が作った車社会はネコさんに厳しい環境です。

かといって、外で運動することは健康上重要です。ヒトもどうぶつも同じでしょう。

                       ・・・・・・・・飼い方は難しい問題ですね。

当院の患者様へ ここまではお願いいたします。


  1、年2回(春・秋)の健康診断
  2、ノミ・ダニ予防   最低3回分 
    (春の健康診断時に処方)           
  3、3種混合ワクチン   
    (秋の健康診断時に処置、治療中または高齢猫は検討)
  4、内部寄生虫駆除  年1回
    (秋の健康診断時に処置、治療中または高齢猫は検討)
  5、歯石がついている場合は歯石除去。
                             
                          編集・改訂 170203
                                          
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